Point of view〜視点〜
タスマニアでの生活も残り4日になりまして、
今日はいつもの仲間達とは離れて一人で町をぶらぶらしてみたり、
写真を撮ってみたり、
バッパーでのんびり過ごしてみたり。
ここ数日で、
タスマニア産のビールのカスケードの工場見学に行ったり、
その近くにある、
女性専用の刑務所CASCADE FEMALE FACTORYに行ってみたり、
ボタニカルガーデンに行ってみたり。
海外での生活も1年近くになり、
日本との違いや気付きも薄くなってきた最近ですが、
もう一度視点を変えて
冷静な目で町を見てみた。
そうするとやっぱり素敵だなぁとか、
ここはやっぱり日本が素敵だ。
とかそんな気付きが多くて、
やっぱりたまにはしっかり脳みそ動かさなあかんなぁってまず気付きました。
大きく見るとオーストラリア、特にタスマニアは人にも環境にも、動物にも優しい町でした。
水道には犬用の水飲み場がかなりの確率でついてて、
ゴミ箱は数十メートルおきにおいてあります。
うん、ゴミを捨てるのに困った事はないんじゃないかな?
町の噴水では子供達が遊んでるし、
芸術が町にとけ込んでる。
スーパーの帰りにフラッとギャラリーに寄って絵や写真、手作りの小物や雑貨を買う人も当たり前のようにいて、
工事中の壁は無機質にならないように工夫されている。
目をのぞくと工事の進行状況が見えるようになってます。
カフェの数は半端じゃなくて、
メニューの数も半端じゃなく多い、
コーヒーはおいしくてサンドイッチもレベルがかなり高い。
カフェの前には犬用の水飲み場もついてたり、
観光客にあわせて町の至る所に無料のwifiが設置されています。
やっぱりトータルで考えると、
「優しい町」なんだなぁって思う。
中学のときに僕が日本一になって表彰していただいた標語。
「やさしいまちはつよいまち、つよいまちはみんなの努力」
なんてはずかしい事を思い出しました。
オーストラリア人の優しさが街全体にもにじみでてるなぁって。
その優しさが、
まち自体の強さを作っているような気がする。
とんでもなくでかい歴史や、自然、
それを人が共存しようとすることで、
とてもとても強い町になってるなぁって。
もちろんそれは観光客誘致のためって事なのかもしれないけど、
日本の「おもてなし」は違う視点からみるととっくにオーストラリアに抜かれてるなぁって。
日本に来て無料のwifiを探すのは至難の業だし、
観光地に行くまでは楽しめるところもないですしね。
インフォメーションセンターなんて日本にはあるのかな?
そういえば、
カスケードビールの工場見学に行った時面白い事を教えてもらいました。
昔タスマニア島でお酒を飲む事はとても贅沢な事でした、
囚人の町、
市民が本島からわざわざ運んできた高い高いお酒を買えるほど裕福ではありませんでした。
そのため、
個人で作ったウィスキーのようなものを飲んで死んでしまう人がたくさんいたそうです。
町にも死体が転がってたそうな。
そんな時この島にカスケードの工場ができ、
一般市民でも安価にお酒が飲めるようになったそうです。
そんな1920年頃、
工場が事故で火事になってしまいます、
600人を超える人が亡くなる大きな火事、
しかしその3時間後には従業員が再集合、
工場を復活させるために働き始めたそうです、
その当時同じ島にあった別のビール会社の協力もあり、
わずか3ヶ月後にはビールの生産を再開させたそうです。
そんな歴史もあるビール、
おいしくいただきました。
国民性と言ってしまうとそうなんだろうし、
日本が目指す方向がこっちとは限らないんだけど、
日本も見習う事がかなりある町だなぁっておもいましたね、
日本に帰ってから改めて日本を旅して、
日本の良いところと、
だめなところを再発見できたらいいなぁって思いました。
僕にとっての最初の海外生活。
価値観をすべてぶっ壊してくれた国オーストラリア、
住めば都とはよく言ったものだけど、
僕に「選ぶ」ってことを教えてくれた国でもあるんだな。
与えられた物だけに満足するんじゃなくて、
自分の足で都にする国や場所を探すこと。
その楽しさを教えてくれたんだな。
僕の筆箱にはいってた15cmものさしは、
30cmの大きなものさしにかわったのかもしれません。
メジャーになるにはもうちょっとかな?
まだもう少しこの国に入れるので、
しっかり脳みそ動かして、
ぐんぐん刺激もらってきます。
あ、
雨降ってきた。
HIDE